人類は海中にいた??
人類は進化の過程で一時期海で生活する生物だった、という説があるのをご存知ですか?
といっても生物の大元をたどると最初は海で生まれたアメーバみたいな生き物、という話ではなく、類人猿の時代に海棲生物になった、という説です。
この説、古人類学では相手にされていない、いわゆるトンデモ理論の範囲を出ないものではあるみたいですが、その根拠がなかなか面白いのでいくつかご紹介します。
まず前提として・・・
- 陸棲の生物が水棲に適応することは珍しくない
哺乳類に限ってみても牛や豚などが含まれる鯨偶蹄目に分類されるクジラ目、犬や猫を含む食肉目に分類されるアシカ亜目、などなど現在でも水棲に適応した系統は多数存在します。
つまり現在のクジラは牛みたいな陸上の動物が海中で生活できるように進化した結果、ということですね。
このように進化の過程で一度陸上生活に適応してからまた海に戻る生物は珍しくありません。
そして・・・
①薄い体毛
人間の体毛、犬や猫などの身近な動物や生物学的に近い類人猿たちと比べると明らかに少ないですよね。
実は哺乳類の中で体毛がない(少ない)のは水生哺乳類と厚皮動物と人間だけです。ゾウやサイなどの熱帯地方に生息する大型の厚皮動物は放熱のために体毛が無くなったと言われており、人間はこの限りではありません。
つまり人間はもともと水生生物だったのかもしれません。
②多い皮下脂肪
人間は他の類人猿と比べると皮下脂肪が非常に発達していると言われています。皮下脂肪が発達しているのは冬眠する哺乳類か水生生物のいずれかです。
もちろん人間は冬眠しないので、水生生物だった可能性があるということです。
ちなみに人間の赤ちゃんは皮下脂肪が極めて多く、産まれた直後でも浮くことができると言われています。
③直立二足歩行
生物では珍しい(というより唯一?)直立二足歩行です。
なぜ人間がこうなったか実は明確な答えは出ていません。エネルギー消費を抑えて長距離歩くためだとか、危険をより早く察知するため視線を高くしたとか様々な説はありますがこれだという答えは出ていないのです。
もしかしたら海に浸かった時に頭だけ出して呼吸するためだったのかもしれませんね。
その他にも面白い根拠はたくさんあります。(もちろん反論もたくさんありますが)
ちなみに水中というのは普段なかなか動かせないインナーマッスルをしっかり動かすことができるので、筋肉的にもなかなかいい環境だと思います・・・
真偽の程はまだわからないですが、我々の祖先が海にプカプカ浮かびながらのんびりお昼寝、なんて姿を想像するのも面白いですね。
黒田